圧迫骨折とマッサージ
胸椎圧迫骨折・腰椎圧迫骨折とは?
胸椎圧迫骨折とは、胸椎の骨が圧迫骨折を起こす病態のことです。
腰椎圧迫骨折とは、腰椎の骨が圧迫骨折を起こす病態のことです。
背骨がありますよね。
その背骨は椎体というのが、首に7個、背中に12個、腰に5個あります。
それぞれ、首の椎体を頸椎(けいつい)、背中の椎体を胸椎(きょうつい)、腰の椎体を腰椎(ようつい)と言います。
圧迫骨折とは、直接その場所を打ったりしなくても、転倒や尻もち、重いものを持ったり、くしゃみをした衝撃で椎体が潰れるように骨折します。
高齢者に多く見られ、骨粗鬆症などの骨代謝異常が原因で、圧迫骨折を引き起こします。
その中でも、圧倒的に女性に多いです。
圧迫骨折の症状は?
腰痛や背中の痛み、圧迫神経症状などの症状が現れることがあります。
圧倒的に多いのが、痛みです。
特に動作時の痛み。
例えば、起き上がる時、寝る時、寝返りの時、立とうとする時などですね。
痛みがひどい場合は、痛みで全く動けなくなるほどです。
圧迫骨折の治療法
治療としては、一般的には症状の程度や患者の状態に応じて、安静や痛みのコントロール、リハビリテーションなどが行われます。
病院受診後は、おそらく入院を勧められます。
悪化を防ぐために動きを制限させたいからですね。
入院したくない方もいらっしゃいますので、その場合は、自宅療養ですね。
病院でコルセットを作ってもらって、悪化しないように、骨に変な負担がかからないようにコルセットをして生活をします。
圧迫骨折の治療としてのマッサージ治療
圧迫骨折にはマッサージが有効です。
理由は、圧迫骨折をすると、痛みにより全身が強張るからです。
痛みを庇ったり、補おうと他の場所を使うからです。
そうすると、圧迫骨折以外のところの痛みが出たり、より動きに制限がかかります。
動きに制限が出ると、動く際の痛みが強くなります。
また、血行も悪くなりやすいので、回復が遅くなります。
ですので、マッサージ治療が有効です。
外出が困難な患者には訪問マッサージがおすすめです。
圧迫骨折の時のしたらダメな動き
圧迫骨折を引き起こしてしまった場合、したらダメな動きがあります。
体を前に倒したり、丸まったり、お辞儀をするような動きですね。
その動きはNGです。
理由は、椎体にかかる圧が分散されなく一箇所に集中し、その場所が悪化するとまずい場所だからです。
ですので、お辞儀は厳禁です。
あとは、長時間の座位もNGです。
安静にする場合は、ベッドの頭側を30°に起こして、ベッドでの安静が一番いいです。
なぜ、30°なのか?
それは、骨の回復をさせるためには骨を安定させて、少し圧力をかけなければならず、フラットな状態だと骨は不安定な状態で圧力少なすぎる状態だからです。
ですので、ベッド状で安静にする場合は30°に起こしましょう。
夜、眠る時はフラットで大丈夫ですよ。
圧迫骨折の安静により筋力不足と運動不足に
当たり前ですが、圧迫骨折時には、動きが制限されますから運動不足になります。
そして、筋力も低下します。
ですので、痛みの強さを見て、少しずつ運動を再開させることが必要です。
ベッド上でできる運動だったり、動く時に痛くないようにするための運動とかですね。
圧迫骨折とマッサージのまとめ
圧迫骨折は痛みがあっても動けるということも多いです。
それで、NGな動きをしてしまって悪化してしまうこともしばしば。
ですので、したらダメな動きをできるだけ避けて、マッサージや運動療法で回復を早めていくのが重要です。